メェメェメメメ

Twitterの延長

「青く清く」感想

BL苦人回右

なんかBL感想ばっか書いてるけど普通のも読んでますよ、1巻完結のが多いから手が出し易いんだよな…最近読んだものを優先してるからこうなってるけど恋情デスペラードとか良さみ共有したいやつもそのうち書く。そのうちな

 

 

最近セールがあって以前迷ってたやつまとめ買いした。半額はデカい。で刺さったのが何冊かあったので例のごとく少しずつ感想を書いていく

 

f:id:yaggylife:20170825200746p:plain

小杜蕗シンジ先生の「青く清く」

 

1巻完結だが300ページ近くある長編。BL作品は初めてだそうだが…とてもそうは思えない程洗練された作品。だと感じた。

メインは全員高校生、でキャラデザでさらに若く描かれてる(正直中学生に見える)からそこで若干人を選ぶっぽいが、かわいいの大好きなんで全然、全然イイ

 

メインテーマにして一番良かったところ、鈍感なナツキ(一応ノンケ?)がシュウ(ゲイ)の想いをちゃんと受け止められるようになるまでの過程。

シュウのことを大事に思っているが、恋に対してはどう応えていいかわからない。鈍感かつ純粋故に失敗が多い。けどその都度振り返って原因を考え、シュウにちゃんと伝わるように応えて行く。一言一言確かめる様な会話を、かなーりページ割いてゆっくり描いていて良かった。大事なシーンでは背景にも力が入っていて臨場感ありますあります。やはり背景に力を入れられる作家さんは強い(2回目)

あと「男同士だからつい気にせずやってしまうあれこれ」が、同性愛者のシュウにとっては良くも悪くも大きな影響になるってのが細かく描かれていて、特に風呂場のシーン辺りは「なんか教科書みたいだな…」と思った。そんな教科書無いけどな

 

一方でシュウの方も見せ場があり、ナツキに想いを伝える決心をするまでの回想シーン。精神的にも肉体的にも「ナツキじゃなきゃダメだ」ってのを自覚し、自分に正直になることを悪く捉え過ぎないようになる。まーこの辺はお約束のご都合展開?ではあるけれども心理描写自体はリアルに感じられて良かった。結論の出し方は人それぞれ。

 

あと特筆すべき点としてナツキとシュウそれぞれの友人ハルタとトウヤが良く活かされていた。トウヤは友人というかやべーやつポジションだが。悩みを抱えるメイン2人に寄り添い(特にトウヤ)、一人で解決させないことで新鮮な展開が多く見られた。サブキャラがこんだけ活躍する作品も珍しい。というかほとんどメインキャラ

 

エロシーンは極僅かだが、丁寧に描かれていたと思う。受けのナツキの反応が途中から変わるのは多分○○○のことだろうなぁと、こういうほんわか系の作品だと細かく描かれないことが多いから意外だった。

 

恋人になった後の平和な世界も数ページだがちゃんと用意されていて嬉しい。個人的に凄く重視しているところ

ページ数ほどのボリュームは感じないが、台詞だけでなく絵の臨場感や空気感、細かい時間経過を注目しながら読む、マンガならではを存分に活かした(?)とても良い作品だった。紙で買い直すのもアリかもしれん